歴史的に見て、労働力の値段がどんどん上がり続けていることから、「労働力」をできるだけ自前で用意できれば、かなりの節約になるのではないかという発想。

日常生活の中で、もっとも身近な例だと自炊になります。例えば、製造業などは原材料を購入して、加工して製品を作り、付加価値をつけることによって利益をあげているわけですが、スケールの違う話とはいえ、日々の食事においても同じように、食品の加工度が上がれば上がるほど商品は高額になります。例えば、スーパーにおける惣菜は利益率の高い部門です。

また外食となると、さらに費用は高額になります。外食の場合は、調理だけでなく、給仕や場所の提供まで受けるからです。場所の提供イコール不動産を借りているのと意味合いは同じことですが、不動産もまた人件費同様、歴史的に値上がりを続けている商品です。立地の良い場所で食べると、なんでもない料理でも高いのは、不動産価格が商品に転化されているからです。

この現象を逆から見ると、加工商品を買わず、外食もしないのなら、多少高価な食材を使っても、たいした贅沢にはならないということでもあります。

最近こちらのフォアグラを買って、冷蔵庫にあった鶏もも肉と一緒にソテーにして食べました。クックパッドのレシピを参考に半ば適当に作っただけですが、それなりにおいしかったです。3086円のフォアグラはワープアにとっても大した贅沢ではありません。外食なら安い居酒屋一人前くらいの料金ですから。

またこちらのフォアグラがハンガリー産というところにも日本人の恵まれたところを感じます。東欧のそれほど豊かでない国の生産品だから、ワープアの日本人でも手軽に買えるのであって、例えばバングラデシュやネパールの庶民だと自炊でもフォアグラを食べるのは難しいのではないかと想像します。高級食材が輸入されるのは、日本が豊かだからです。

最近、収入の低い層の方が、炭水化物の摂取量が多く、肉や野菜の摂取量が少なくて、健康状態が良くないというネットニュースを見ましたが、私からすると、非常に眉唾な話だと思います。

そもそも、現代の日本においては収入と健康状態はほとんど関係ない状態になっています。なぜなら、昔のように健康保険がなくて医者にかかるにも莫大な費用がかかるという時代でもなく、収入におけるエンゲル係数は歴史上最低水準にあるからです。(明治時代のエンゲル係数は60~70%もあったようです。現在は25%程度。)

つまり、お金がなくて医者にかかれないとか食料が買えないとかいった時代ではない以上、現代の健康問題は単なる不摂生によって左右される性質のものです。貧困層は収入だけにとどまらず、健康意識も低いだけの話ではないでしょうか。

このあたりの視点を明確に持つと、ワープアであっても健康力で勝つという戦い方はできるのではないかと思います。