ここ数年、主に派遣などで底辺労働職を転々としましたが、働くこと自体は少しも難しくありませんでした。最後の有給消化中に次の仕事が決まったりして、仕事を変えても一週間も休むことは一度もなかったと思います。

つい最近にも以前に登録した派遣会社から営業の電話がかかってきて、「こんなところまで当たっているのか」と驚きました。

つまり、今の日本はものすごい人手不足ですが、今後人工知能による業務の自動化や外国人労働者の流入が進んだとしても、それ以上に新規の事業領域が拡大していくはずなので(人工知能や外国人が不得意とする分野が必ずある)、働ける健康体さえとにかく確保しておければ、現代の日本では最貧困の状態に陥る恐れはありません。

視点を海外に向ければ、発展途上国では仕事の量が十分でないために、昼間からブラブラしている成人が結構いたりします。おそらく昔の日本も程度の差はあっても似たような状況だったと思います。私が勝手にシーラカンス現象と言っているのですが、世界を見渡せば、進化せずにかなり昔の社会や経済状態を維持している地域や国家があり、そこから往時の日本の姿も類推することができます。

今の日本人自体は意識することはまずありませんが、「日本の学校で教育を受けて、日本語を自由に操れて、日本の会社で働ける」ということは、グローバル的に見ればそれだけでかなりの高級スキルと特権です。一種の貴族であるともいえます。

健康体を維持して何でもいいから働けば、とりあえず衣食住に困ることはないというのが、その証拠です。過去の歴史や広く世界を見渡せば、「働けど働けどなお我が暮らし楽にならざり」という生活や、そもそも働きたくても仕事がないという日常がありふれています。

つまり、とりあえず現代の日本に生まれてこれたなら、最低限失ってはならないものは健康ということになります。

退職金をもって各種の投資を始めるのが危険なように、老年に至って健康問題に取り組むのも愚かです。健康力というのを身につけるのも投資力やビジネス能力と同じように早ければ早いほどいいはずです。しかし、健康力なるものは能力としては普段全く意識されることはなく、それを失って慌てふためくという人がほとんどです。